さくぶん

ひとりごとです。発達障害とか、家族のかたちとか…

命の授業だって

小学2年の娘ちゃんの授業参観。

病院の助産師さんを呼んで、命の授業だって。

担任の先生が気を利かせて、事前に知らせてくれていたけど、

どんな内容になるのか、詳細まではわからないので、ちょっと不安だった。

娘ちゃんは、ハイテンションになると余計なことを大きな声で言ってしまうので、

とにかく、「なるべく、授業中、喋らないで…」と約束しておいた。

 

別に、悪いことじゃないから、

里親とか、血が繋がってないとか、言ってもいい。

娘ちゃんの考えだけど、

わざわざ、授業参観で、皆さんの前でカミングアウトする必要もない。

 

あー、面倒くさい。こういう授業参観は、親子共々休みたい。

そう思っていた。

 

そして当日。

 

結果としては、

グループで何かを話し合うとか、

保護者がエピソードを話すとか、

そういった具体的な事はなかったのですが…

 

なるべく喋らないようにしようと、

あれだけ約束していたのに、

娘さん、なんだかハイテンションのご様子。

「何か質問ありますか?」

「はい!!」真っ先に手を挙げた娘ちゃん。

娘よ、なに言うんだ…

心臓が縮みましたよ。

 

「せっかくもらった命だから大切にしようと思いました。」

……。質問じゃなくて、感想だね…。

という場の空気。

まぁ、でも、よかった。

 

似たような感想の発表が、何人か続きましたが、

ものすごく的を得た質問も出てきました。

「赤ちゃんは、頭と足、どっちから出てきますか?」

「赤ちゃんが、男か女かわかるのは、いつ頃ですか?」

「男の子と女の子、どちらが多く生まれますか?」

すごい!8歳!

 

授業も終わりに近づき、

娘ちゃん、また元気に手を挙げちゃったよ…

「うちには犬と猫がいるけど、その命も大切にしようと思います。」 

はい。

 

そうだね。

わかったよ。

 

まぁ、無事に終わりそうで良かったよ。

本当にヒヤヒヤしたよ。

娘ちゃんとしては、まずいこと言ってないでしょ?ってな感じだと思いますが。

 

何だかんだ言いたい、黙っているなんて無理。

目立つこと好きなんだよねぇ。

 

私は、小2の時、真逆だったな…

 

 

帰宅後、親子で授業の振り返りをして、

親子、それぞれが助産師さんに手紙を書くことが宿題でした。

 

まず、

私は里親であること、

娘ちゃんが2歳になる少し前に、乳児院から我が家に来たこと、

そのことは娘ちゃんも8歳なりに理解していることなどを、

簡単に書きました。

 

私のお腹の中で動く娘ちゃんを、

残念ながら感じることはできませんでしたが、

産んでくれたお母さんに感謝して、

これからもずっと親子として、

一緒に生きていこう、

一緒に成長していこうと、

あらためて話し合いができたことを、書きました。

 

命の授業と聞いただけで、

生い立ちをみんなの前で発表しなきゃいけないのかと、

後ろ向きな気持ちになっていたことを反省しました。

 

今まで、里親会で聞いていた、

「命の授業」のひどい実例…

 

赤ちゃんの時の写真がありませんと担任の先生に相談したら、

「うちの子の写真を貸しましょうか?」…はぁ?

 

教師以前に、人間としてどうなんだ。

 

子どもが、その家族が、

人生と向き合う大事な場面で、

ひどく傷つくような授業だったら必要ないと思っていたので、

否定的な感情しかありませんでしたが、

今は、色々な形の「命の授業」があるんだなと、

とても勉強になりました。