さくぶん

ひとりごとです。発達障害とか、家族のかたちとか…

真実告知

私たち夫婦は、娘ちゃんに対して「実の親ではない」ことを話しています。でも、理解の程度はわかりません。

児童相談所の研修で、そのように指導されました。

思春期に事実を知ると、必ずこじれるそうです。

幸い、娘ちゃんが過ごした乳児院さんは、とても丁寧にアルバムを作ってくださり(1歳10ヶ月までで3冊もあります)3冊目の後半に、私たちとの面会交流の写真も載せてくれています。

娘ちゃん自身は、乳児院で過ごした記憶はありませんが、そのアルバムを時々見ることが、真実告知の助けになっています。

4歳の誕生日には、「産んでくれたお母さんがいる」と話しましたが、まったくスルーな感じでした。

4歳半頃、「さとおやってなに?」と聞かれたので、チャンス‼︎と思い、絵と文字で図を書きながら説明してみました。

その後、時々思い出したように、オウム返し的に「このお母さんとー、もうひとりお母さんいるんだよねー」と確認していました。

そうは言っても、本当の意味で理解するのは難しいようです。

普通がわからないからです。

幼稚園のお友達も、赤ちゃんの頃はみんな乳児院で過ごしていたと思っていたようです。


ドラマなどで、出産のシーンとか、産まれたての赤ちゃんが出てくると、必ず「見て、赤ちゃん産まれたよ」と話し、「うまれる」とは何かを教えようとしました。

「赤ちゃんはお母さんのお腹から産まれる」という一般的なことは分かったようです。


その後は、「はなこ(仮名)は卵からうまれたんだよ」とか「このおかあちゃんのおなかだよ」とか言いますが、だんだん訳アリらしいことを感じているみたいです。


乳児院で同じ時期に面会しており、その頃から仲良くしている里親子さんがいます。半年に1回くらい一緒に遊んでいます。

里親会のレクや旅行にもなるべく参加し、つながりを持ち続けたいと思います。

みんな同じような境遇なんだと理解できたら、思春期に荒れたとしても「そうそう、同じ」と話せる友達(里子仲間)の存在は心強いのではないかと思います。


大きくなったら、自分のルーツはどこにあるのか、知りたいと思う時が来るかもしれない。知る権利もあると思う。

実親に会ってみたいとか、会いたくないけどどんな人か知りたいとか、私だったら、知りたいと思う。

自分のことだから。

だから、やはり真実告知は必要なことだと思います。


前回の記事で話題にした、「赤ちゃん縁組み」だったとしたら、多分ずっと事実を隠して育てたかもしれません。

我が家の場合、たまたま顔も似ているし、夫と娘ちゃんの名前も似ているし、周りも本人も疑わないのではと思います。


もちろん、みんなが幸せに生きていく上で必要な嘘もあると思います。

幼稚園の先生には話していますが、お友達や保護者の方々は知りません。

いわゆるママ友がいないので、話す機会もありません。

この先、本当に親しくなれるママ友ができれば、話そうと思っています。慎重にですが…


大きくなるほど娘ちゃん自身が傷つく出来事もたくさんあると思いますが、一緒に乗り越えていきます。